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CAになるために「やらなくていい」こと
前回から話している「印象バランス」に関する私の例とクライアントさんの例をご紹介します。あんまり思い出したくない過去だったのですが、自分の経験をもとに、過去の自分のようにつらい思いをする人が減ってほしいという初心を思い出したので書くことにしました。
ケーススタディ1:私が印象で損をした経験
まず私の話です。大学生の時、必死でがむしゃらにそれまでの失敗を取り戻そうと授業も常にフル単で入れて、どの授業もまじめにやっていたのですが、 その中で1つだけ評価を落とされて全体の成績が落ちたことがありました。しかも、そのマイナス評価は、テストの点数ではなく「態度」の面で…。
真面目に受けていただけに、それはそれはショックで、「なんでだろう?」と思い返してみたら心当たりがあった。。。 その授業では、キャピキャピしたグループがいつも先生の前の席で固まっていたんですよ、 その教授も「女子大生好きなオッサン」タイプだったので、そのキャピキャピしたグループが反応するのであれば、その反応が授業に関係ないことだとしても、やけに嬉しそうだったんですよね。
真面目に受けている側としては迷惑でしたが、評価をつけるのは教授。そのグループと相対的に評価される場合、「反応が薄い」のが、そのまま「態度が悪い」になってしまったのだとわかりました。(あとで隣で受けていた人に聞いたら、その人も私と同じく態度で評価を下げられて驚いたと言っていたので私の勘違いではないとわかりました。)
こういうことって、まあ、「理不尽」じゃないですか。 でも、意外とこういうことで世の中って動いちゃったりしてるんですよね。思い返せば、私が社会人として働き始めてこの、大学生の時に感じた「理不尽だけど結構起こっていること」を実感してそれに対する処世術のようなものを身につけてから私も合格が続くようになったんですよね。そう、客室乗務員試験でも、こういうことは起こっているというわけです。
結局、私が「キャピキャピしたグループがいたんだ!」ということを言っても、それはその子たちのせいじゃないし、ただの私のヒガミですよね(笑)それは私もわかっているので、できれば話したくないことでしたが世の中の構造的なことをお話するのにわかりやすすぎるので今回、気にしていた文字数を無視して思い切って話そうと思いました。
自分が思っている自分と他人から見た自分は違う
あなたは、自分が思っている自分と、自分が人から見られる印象のギャップってどのくらい知っていますか?自分が用意している自己PRや志望動機や自己紹介etc..と、実際に話した時に相手に与えがちな印象のギャップ、把握していますか?それをどうコントロールすれば初対面でも印象が良くなるか、戦略を持っていますか?
どんなに頑張ってCA受験リテラシーを上げて、誰もが納得できる志望動機や自己PRができてもこの「印象」や「相対評価」という環境によって単に損をしているとしたら・・・もったいないし、虚しいし、悲しい。
そこに正義感を持って立ち向かうことも大事なのかもしれないけど、真っ向から抗うよりも処世術を身に着けてしまったほうが、自分自身を疲弊させずに済むし、そこにこだわらずに夢を叶えていけることもあると現時点では思っていて、今回取り上げている「印象バランスコントロール」はそういう経緯でお話ししようと思ったのでした。
でも、「こんな単純で理不尽なことで損をする」のであれば、逆に言うと、ちょっと変えれば「得する側にもなれる」ということ。だから、これを攻略すること=印象バランスコントロールをすることは、意外と簡単に合格できちゃう方法の1つということなんです。
ケーススタディ2:印象バランスを整えて外資系に合格した人の例
先日、外資系に合格したYさんは、見た目がすごく柔らかくて人懐っこそうな感じの女性で、法律系専門職でキャリアが7年以上ある方でした。
今までの受験経験を聞いてみると、書類や面接の内容が【見た目】の柔らかさの印象に沿うようなもの、という印象。周りの人からもその「天真爛漫さ」を褒められたり、いいよねと言われることが多いし、チームで働くときもそういう持ち味が活かせている経験が多かったから、そっちにアピールの重点を置いていたんです。そこで、次の試験でのとある設問に対して「専門職でキャリアがあることのほうにフォーカスして回答を考えてみて」というような趣旨のアドバイスしたところ、書類も面接もトントン拍子に通過していき、見事合格(CAじゃない外資系企業にも合格)。
これはとてもわかり易い例ですが、この方の場合、見た目が柔らかいので、発言や文章で専門的なキャリアと(この方は就業人口も非常に少ない職業)その経験に関することをうまく表現することで「良い意味での意外さ」が生まれるわけです。わかりやすく言えば、『見た目は末っ子っぽいのに実は長女で意外としっかりしている子がモテる』構造に似てます。ただし、この他にも、採用段階それぞれの面接官の立場や各企業によっても印象バランスの戦略を組み直し、段階ごとに発言の重点を変えていきました(ここでは長くなってしまうので割愛します‥!)。
つまり、印象バランスっていうのは、ただ外見と中身のバランスをとるだけでなく、見る人の立場や状況によって常にあなたのイメージは変わるということを踏まえて戦略をとっていくことです。
まとめ:発言/文章の内容 < 一瞬の印象/所作/態度
この「印象バランスコントロール」は、自分と向き合う作業ではあるものの、自己分析とはちょっと違います。私が言う”CA受験リテラシー”の土台はしっかりできている上での話です。でも今までなかなか合格できなかった人が取り入れると、突然合格する人もいます。本人もあっけにとられるくらい、今まで何だったの?!というくらい、スッと合格してしまいます。
追伸:
現在のプロジェクトではこの印象コントロールとそれを各採用段階で効果的に使っていくことで自分を合格に導いていける組み立てワークもカリキュラムに追加しています。