面接でよく出る質問として、
- 「あなたは周囲からどんな人だと言われる事が多いですか?」
- 「同僚から見たあなたのイメージベスト3を教えてください」
- 「あなたは周囲からどんな人だと思われていますか?」
というものがありますが(すべてプロジェクトメンバーからの受験報告で実際に聞かれたそのままの文です)、これに答えるのが得意!という人を見たことがありません。鉄板の質問でありながら、いつも誰もが迷っている、定番の困った質問なのです。何を聞かれるかわからないと皆が思っている面接の中でも実は定番の質問・・・ということは?・・・そう、「準備ができる」のです。準備しないとなかなか答えられない質問なので、対策するかどうかだけで合否を左右する結構重要な質問(言い方を変えると、準備していないとすぐバレる質問)。だから、準備しましょう。それだけで合格に近づけるのなら、やらない手はありませんよね?それではここから、自分の答えを作るところまで一緒にやってみましょう!
目次
あなたはこんなふうに思っていませんか?
- 周りから見た自分の印象を言わせることで一体何を判断してるの?
- これは長所をアピールするべき場所なの?それとも謙遜したほうが良いの?
- 自慢話に聞こえちゃう気がするんだけどどういう言い回しにすれば良いの?
- 自分で「気遣いがあると思われている」とか、仮に事実だとしても言って大丈夫なの?
- アピールするべき場所なら言うけど、自信満々に映ったり減点対象だったりして?!どっち?!
- 自分の想像で話すのを分かっててわざわざ質問にする意味って何?!
- 良いことも悪いこともいくらでも言えちゃうのに、この質問への「適度な答え」って一体何?
似たような思いがあるのなら、この記事はあなたのための記事です。この記事で問題は解決するはずです。ノートとペンの準備は良いですか?(できれば、対策が積み上がって合格のためのデータになるように専用のノートがいいですね)
なぜ皆この質問が苦手なのか
そもそもなぜこの質問に、多くの人(あなたを含め)が苦手意識を持っているのかというと、ずばり、この質問によって面接官が何を判断しているか分からないからです。
面接官がこの質問をするたった1つの意図
シンプルに考えましょう。面接官はこの質問によって何を判断しているかというと、答えはこちら
- 会社の社風やカラーと合う人材なのか見極める材料にしたい
もっともっとシンプルに言うと、こう
あなたを採用したらうちの会社にとってメリットなのかどうかを知りたい
これだけなんです。でも、じゃあなんでわざわざ「周囲から見た自分」を答えさせるかというと、そういうふうに質問したほうが等身大のあなたを判断できそうな答えが引き出しやすいからなのです。つまり、実はこの質問って面接という特殊なオケージョンにおける一種のトリックのようなもので、別に奇を衒った質問ではないのですよ。(でも難しい説明をつけようとすればいくらでも付けられます。実際、「周囲から見た自分 面接」「周りから何と言われるか 就活」でググってみてほしいのですが、ほとんどの記事でポイントが細かくきれいに並べられていて「しっかり準備しなきゃ!」と意気込まなければならなくなるでしょう。・・・疲れません?)
もう一度繰り返すと、この「あなたは周囲からどんな人だと言われる事が多いですか?」という質問によって面接官が知りたいことはただひとつ【この受験者を採用することは会社のメリットかどうか?】なのですが、そのリアルな答えを引き出すために質問の仕方を少し工夫しているだけなのです。
「周囲から見た自分」を答えさせる意図
ちょっと考えてみてほしいのですが、面接官が【この受験者を採用することは会社のメリットかどうか?】を知るための質問としては、あなたもよく知っているダイレクトな(受験者全員必ず準備してくるような)、こんなものがありますよね
- 「あなたの強みを教えてください」
- 「現職で最もやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?」
- 「自己PRをお願いします」
これらはすべて「あなたが自己分析した自分」、つまり【自分⇒自分】というベクトルの上で語られることです。「周囲からどんな人だと言われますか?」という質問で求められている回答も、実質的には上記のようなダイレクトな質問への回答として準備していたものと同じものだと考えてほしいのですが、自己分析がしっかりできていないか、この面接独特のトリックの(意図)を知らずに面接の対策や準備をしている人は、その見方のベクトルが【周囲⇒自分】に変わっただけ(で、実際は自分の強みや活かせるスキルやキャラクターを聞かれているだけ)の質問なのに、急に第三者目線を介した質問をされることで「評価される自分」を意識してしまい、自己分析で明確化した(はずの)自分とは全然違うキャラクターが出てきたりちぐはぐだったり、ということが起きる場合があります。
その差異が大きかったり、小さくても面接官が気づいたりすると、「本当はこの人はどんな人なんだろう?」となってしまう。それが直接不合格に繋がるとか落とす基準になるとかいうよりも、“人となりが判断できないので通過させることができない”というポジションに落ちてしまうという感じです。つまり、面接という場所におけるあなたを示すすべての材料(書類に書かれていること、そこから受けるあなたの印象、見た感じのあなたの印象、あなたがその面接でそれまでに発言したこと等々)と相対的に判断されるということ。(なので、他のブログ記事を見るとこの「周囲からどんな人だと言われますか?」という質問に対する「言わないほうが良いこと」「ふさわしくない回答」について言及がありますが、その視点そのものが見当違いだということがわかりますか?パーソナリティに良いも悪いも正しいも間違いもあるわけがない。そこを理解したあなたは合格までもう一息。)
回答の準備のしかた3ステップ
では、この「周囲から言われること」を表現するために準備するものと順番を具体的に示します。
- 自己分析をする(徹底的に、多角的に、一気に終わらせる)
- 実際に周囲から言われたことがある自分の特徴(良いもの3つ、悪いもの2つくらい)をエピソードとともに書き出す
- その中で下記に当てはまるものを選ぼう
【良い特徴】
・自分が仕事をしていく上での価値観にリンクするもの
・一緒に働いている同僚やお客様を喜ばせることができた(今後もできそうな)もの
・自分が希望している職種や会社に貢献できる自分のスキルや強みや性格としてアピールできるもの【悪い特徴】
・前は悪評だったが、それを受けて自分なりに努力して克服したもの
・克服する中での学びやスキルを今後の仕事や希望している会社への貢献として活かせるもの
回答を考える時のたった1つの鍵と3つのポイント
繰り返しますが、この「周囲からの評価や評判」を言わせる質問で面接官が知りたいことはシンプルで、【あなたを採用したらうちの会社にとってメリットかどうかを見極めること】なので、回答は下記の3つを満たしているかチェックしましょう。
- 裏付けるエピソードがあること
- 応募先の会社にメリットとなり得る自己PR要素を含むこと
- 前向きさやポジティブさなどの性格を表現できること
もし上の3つを満たしていなければ、検討の余地ありです。自己分析をし直したり、周囲にもっとヒアリングをしてみたり、信頼できる誰かに相談してみたりしましょう。
最後に:あなたは1人だけ。真実も1つだけ
あなたは一人しかいません。あなたという存在を見る見方のベクトルが変わるだけであなたが2人や3人に増えることはないですよね。この質問に限ったことではないのですが、CAに合格するために重要なのは、どれだけ自己分析を面接の場所にふさわしい答えとしてすぐに出せるように自分の中で整理できているかです。面接という場所で聞かれることはそんなに幅広くありません。聞き方が変わるだけで、結局は【あなたを採用したらうちの会社にとってメリットかどうか】を知りたいのです。(この記事内だけでもこの言葉を何回繰り返したでしょうか?それくらい、この視点が重要です。)
例えば、時間をかけて自己分析してやっとの思いでまとめた「私は初志貫徹をモットーに、物事をやり遂げる力がある」という自己PRの直後に「周囲から何と言われますか?」と聞かれて「たくさんのことに好奇心があると言われます」と答えたとしたら、聞いている面接官はあなたのことを「不合格」とは思わないと思うけど、少なくとも「初志貫徹?好奇心旺盛?(矛盾する気がする・・・)」と迷ってしまう原因にはなり得るでしょう。その原因を敢えて作ることでアピールしたいあなたの最大の強みがあるのならそれも戦略ですが、そうでないのなら、自分の軸となる魅力や強みを明確に言語化した上で「周囲から言われたことがあるもの」「エピソードが簡潔に紹介できるもの」をこの面接質問への回答のトピックとして用意するのがコツです。