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CA受験であなたの人生が変わる
CA受験を経験することで、あなたの人生は変わっていきます。なぜかというと、必然的に自分と向き合わなくてはいけない時間が増えたり、自分はこのままでいいんだろうか?という不安や焦りの中で生き方や働き方についても考えたりすることになるからです。そんなあなたに、私やプロジェクトの受講生が、悶々としていた時期からブレイクスルーしたきっかけとなった言葉を贈ります。それは「上質な大人になろう」です。「上質な大人」は私が社会人になってから今も目指し続けていて、CAになりたいと頑張っているあなたにも目指してほしい人物像です。
さて、「上質な大人」って何でしょう。どんなイメージが浮かびましたか?私が明確に定義する前にここでザックリとした表現で言うと
- 自分の想いを、自分の言葉で表現できる人
- それによって周りを巻き込む事ができる人
- 自分の喜びを周りに還元したり拡げたりできる人
といったところです。あなたがイメージした「上質な大人」も、きっと客室乗務員になるに相応しいと思う人物像に近いのではないでしょうか?では、こういう人になることとCAに合格することがどう繋がっているのか、そして、そのためには具体的にはどうしたらよいかをこの記事で知ってください。
時代によって変わる理想のCA像
これは前にも書いたんですけど、まず、昔と今では求められる客室乗務員の像とが変わってきていることを把握しましょう。例えばこんなふうに。
昔:「憧れ」「華やかさ」「ステイタス」「見た目」重視の客室乗務員
今:「ビジネス感覚」「個々の魅力」「国際的なホスピタリティ感覚」を持った客室乗務員
具体的には:グローバル化が進んで訪日外国人も増え、日本も昔より国際的に認知されている今、CAとしてどういう人が求められているかというと、国際的なホスピタリティ感覚を持った人やビジネス感覚がある人です。LCCが台頭してきたり大手航空会社がフルサービス一辺倒から舵を切って中長期路線の会社を作ったりと日本の航空会社も競争の時代にどんどん入ってきているわけなので、航空会社としては「一緒に利益を目指していく」とか「一緒に良い会社を目指していける」ようなビジネス感覚のある人が求められているというふうに私は感じています。同様に、AIの技術が発展してきて、人間がやるものとコンピューターがやるものがはっきり分かれてきている中で、人間としての個人の魅力を持った人が求められてきている状況があります。
合格の近道になる2つの意識トレーニング
私達は、誰もが平等に歳を取りますよね。誰もが、一応「大人」になれます。だからこそ、働き方改革により生きる選択肢が拡がって自由度も上がっていくこれからの時代は、自分で意識して「上質な」大人を目指したりそれを行動に移したりしていかない限り、個々人の魅力や強みを発揮してCAに合格したり自分が理想とする働き方や生き方を手に入れたりしていくというのはとても難しいことになっていきます。そこで私が定義する「上質な大人」が具体的にしていることの2つは、
- 常に視野を広く持つ
- 常に物事の本質を見極める
この2つです。まさにこれが、今の時代に求められている客室乗務員になる、つまり合格するためにも必要です。
客室乗務員になるために受講生をサポートする中で教えたりアドバイスしたりする時に、自分が「そもそも」という言葉を多用していることに気が付きました。そもそも、というくらいなので、物事の基本とか本質を見極めることが実は客室乗務員に賢く合格していくポイントだということに、私もセッションやコンサルをやっていて気がづいたんですよね。
特に客室乗務員試験は、噂やイメージやなんとなく暗黙の了解とされているようなことを至るところで感じる試験です。しかもその暗黙の了解は、どれも受験者の感情をえぐるようなことが多いです(◯◯歳までに合格しないと…とか、◯◯だと不合格になりやすいらしい、とか、あのエアラインは◯◯みたいな人が合格しやすいらしいとか…)。だからこそ、CAという職業や業界の「本質」が見えていない人がすごく多い。逆に、そこを見ることができると、合格のためにどうすれば良いかというのが俄然見えやすくなってきます。つまり、自分の目で見ている情報・耳に入ってくる情報に翻弄されず常に視野を広く保ったり常に物事の本質を意識したりすることは、CA受験を有利にすすめるためにあなたがとるべきスタンスなのです。
具体的にそれがCA受験のどこにつながっていくかというと、例えば客室乗務職の本質を理解した上で、自己分析で見えてくる自分の適性、能力、強み、経験をその本質と照らし合わせることで、合格しやすく、芯のある自己PRや志望動機ができていったりします。
客室乗務職の「本質」は何?
それでは、客室乗務職の本質は何かを考えてみましょう。多くの人が勘違いしがちなのが、サービスと保安を分けて考えていることです。客室乗務員試験のエントリーシートや志望動機の圧倒的多数はサービスやホスピタリティの面での主張で、保安要員であることとか人の命を預かるという観点から志望動機を書いている人は少数派です。でも、職務の構造として、保安の上にサービスが成り立つということを今ここで認識し直してほしいです。客室乗務員というのは、まず人の命を預かる保安要員である、ということを。サービスがいくら良くても、安全ではない航空会社は選ばれません。一般ユーザーは当たり前に安心や安全を評価対象として見ていますが、CA受験者となると、どうしてもその視点が抜け落ちてしまう。不思議ですね。土台が保安役務で、その上にサービス要員としての側面がある、とつなげて理解してくださいね。これを、より感覚として理解していただくためにケーススタディを用意しました。
ケーススタディ
2016年5月、大韓航空の羽田ソウル便で機体が滑走路で左エンジンから出火して滑走路上で停止した、という案件がありました。
この時、乗員乗客は全員で319名、無くなった方はいませんでしたが、10名が負傷しました。この事故の、事後調査のことをご存知でしょうか?事後調査では事故当時の機内の様子や状況が明らかになりました。当時、機体から白煙が上がっているのが客席からも目視できているにも関わらず機内では「今管制塔に離陸許可を申請しております」というアナウンスが流れたそうです。素人目線で考えても、白煙が上がっているのに離陸したら危ないですよね。それなのに、その状況でそのアナウンスが流れたのでお客様はパニックに陥りました。更に、出火している側のスライダー(非常用の滑り台)が出ていたという報告もされています。スライダーから逃げている乗客も、荷物を持って逃げる人がたくさんいたそうです。
これらの事後検証結果から分かることは、乗務員のトレーニングの中身が伴っていなかったのではないか、ということです。出火した側のスライダーは絶対に出さないとか、非常事態には荷物を持って逃げてはいけないというのは、どこの航空会社であっても客室乗務員の訓練で必ずやることです。お客様の安全を守るために、大声を出してお客様を叱ってでも荷物を持たないで逃げるように導くというのが客室乗務員の最低限の保安の仕事です。それができていなかったことが明らかになり、CAの見た目や華々しさばかり追求してトレーニングをおざなりにしていたんじゃないか、と疑われ、世間から企業体質を疑われることにつながりました。客室乗務員に華やかさを求めるのはアジア系の航空会社に多いですが、それが行き過ぎて本質を見失った例を挙げてみました。
本質を突くためにはこの自己分析から
客室乗務職や航空業界の本質を理解してその上で自己分析をやっていく、この流れを押さえて自己分析を進めるとぶれない軸が自分にできます。その自己分析の最初の質問は、「これがCAに合格する志望動機のための企業研究と自己分析」で詳しく解説していますのでどうぞ。